2015年10月21日水曜日

6年以上タイポを直し続ける、カーネルハッカーの Masanari Iida さん

 %  git log --oneline --author="Masanari Iida" | wc -l  
485

2009年12月が最初のコミットらしいです。
ALSA: Fix a typo in Procfile.txt
http://git.kernel.org/cgit/linux/kernel/git/stable/linux-stable.git/commit/?id=fdfa682

今なお、パッチを送り続けていて現役の方ですので、6年近くタイポを直し続けています。
タイポ以外のコミットもあるのかもしれませんが、485個もあるので見切れていません。大半がそうだということです。
個人的にすごいと思うのは継続している点もですが、その修正範囲です。Masanoriさんは特定のサブシステムというわけではなく様々なサブシステムにパッチを送られているようです。

なんでこんな記事を書いたかというとちらっとツイッターでOSS奨励賞が盛り上がっていたから。
前からこのようなものがあることは知っていたのですが、どのようなプロセスで決まっているか知りませんでした。
調べると推薦からメンバーが選定しているようです。
「第10回 日本OSS貢献者賞、日本OSS奨励賞」の推薦募集を開始
日本OSS貢献者賞・日本OSS奨励賞
http://ossforum.jp/ossaward
 「日本OSS貢献者賞」は、2005年度に独立行政法人 情報処理推進機構と日本OSS推進フォーラムによって、日本におけるOSS開発の振興を図ることを目的に、影響力のある開発プロジェクトを創造、運営した開発者やグローバルプロジェクトにおいて活躍する卓越した開発者及び普及に貢献した方を表彰するものとして創設されたものです。





もう少し詳しく背景事情を書き出すと、
Linuxカーネルはサブシステムと呼ばれる機能単位でメンテナーと呼ばれる管理者がついています。また、それぞれにメーリングリストが存在します。
http://git.kernel.org/cgit/linux/kernel/git/stable/linux-stable.git/tree/MAINTAINERS

ラフに算出したところ、242個メーリングリストが存在するようです。まじかよ。。。
% git grep "^L:" MAINTAINERS | sort | uniq | wc -l
242

カーネルは非情に様々な機能を持っています。例えば、USBのドライバがあったり、HTTPなどのプロトコルスタックだったりです。
一口にカーネルと言っても求められる技術的専門性が異なっているものなのです。なので、一般的には自分が取り扱っている範囲みたいものが自然的に発生します。
Masanariさんは継続的にスペルチェッカーを全体に当ててスクリーニングしてパッチを作成されていらっしゃるのかなぁと想像しています。
しかし、ソースコードに単純にチェッカーを当てても上手く行く気が全然しないので、やはり「言うは易く行うは難し」というところでしょうか。

あと、興味深いツイートを見かけたので共有しておきます。



おまけ
誤変換じゃないネタを仕込んでいたのですが見事に指摘されてしまったので貼っておきます。

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